日記

金も何もないけど、文字だけは書ける訳ですね。

12/20

いくつか書き起こしたい題があるので今日は箇条書きとする。

・職務関連の手続きをしなくちゃならなかったので職安に向かった。15分ほど経って今日はやけに長いなと小説を片手に待っていると職員から「担当が長めの案件に追われているので1時間ほどかかる」と声をかけられた。別に用もないのでフラついてますねと愛想笑いをして喫煙所へ向かう。30分前は雲が見えなかったが空を見上げ浮かぶ雲を見ながら煙草を吸った。

薄く伸びる雲が炎のようにも川の流れのように見えたので、空と地面、上を向く事も俯く事も大して変わりはないのだろうか。と思案した所でつまらない事だなと灰皿に吸い殻を捨てた。


・待っていると言っても部屋を出た以上帰るのも癪だなと休憩室で本を読み続けていた。公共の休憩施設を使う機会なんて無かったので、ふとイヤホンを外し顔を上げる度に高校生や老人、子連れなどの顔ぶれが次々と変わるのは面白かった。


・帰り道、なんとなく世界に反抗してやろうという気になって以前勤めていた小売店でそもそも飲まないと言うのにキツい安酒とアイス、普段買わない銘柄のタバコを買った。たまに自分自身を傷つけてやろうという気になり、そんな俺をバカにしてみろよと見えもしない誰かに問いかけてやりたくなるのだ。以前親しくしていた同僚は変えた煙草の銘柄に気づいているだろうか。気づいていたならいい気味だと思う。

これは嫌いだった訳ではなく、元来私が他人に少しばかりの悪戯をするのが好きという事である。その根拠として、特に何も言わず「じゃあね」と言った事を少し詫びている。「またね」と言けばよかったものの、なんだか面白みに欠けた気がして店を出た。


・帰り道に左手でモナカのアイスを開けた。徐々に体温が下がっていく左手と上着のポケットに突っ込んだ右手の非対称具合に少し浮き足立ちながら家へ向かった。


・個人的なものとしてInstagramを使用しているが、ストーリーに対してリアクションを行うと相手に通知が行く事を知った。卒論がんばえ〜と言いつつ私もあれこれとやらなくちゃならない事が増えたのでニコチンが含まれた溜息を流している。思案した事を売り払うだけで金にならないかと思いつつ苦痛でもあるなと気を取り直して作業に移った。


・ただ音楽を聴いて煙草を燻らせるだけの夕飯時に外から子供のつんざくような声が聞こえた。私はどうやって感情を含んだ声を出していたんだっけと思いながら日記を書き始めた。

声を上げるのが数十年で中々下手になり、しかし出したい声は年々自尊心と共に肥大化しているのでこうして文字を書いている。